NECは,2015年3月より建設を進めてきた東南アジアと米国本土を結ぶ大容量光海底ケーブル「Southeast Asia-United States Cable System(SEA-US:シーユーエス)」の建設を完了したと発表した(ニュースリリース)。
完成したSEA-USは,米国のRAM Telecom International(RTI)社が主導するグローバル通信事業者6社からなるコンソーシアムに引き渡された。
SEA-USは,フィリピン・インドネシアからグアム・ハワイを経由して米国本土(カリフォルニア州)に至る総延長約15,000kmの光海底ケーブル。100Gb/sの最新の光波長多重伝送方式に対応し,最大容量20Tb/sの伝送が可能。両地域を直接結ぶこのケーブルにより,東南アジア経済の成長に伴い今後も増加が予想される東南アジア・米国間の通信需要に対応する。
NECは,過去40年以上にわたり海底ケーブルシステム事業を手掛けており,陸上に設置する光伝送端局装置・光海底中継器・光海底ケーブルなどの製造,海洋調査とルート設計,光海底ケーブルシステムの据付・敷設工事,訓練から引渡試験まで,全てをシステムインテグレータとして提供する。
なお,日本で唯一,深海8,000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルを製造可能なNECの子会社であるOCCが,このケーブルのNEC担当部分の製造を行なっている。