DNP,サイネージ向け有機ELディスプレーを発売

大日本印刷(DNP)は,有機ELディスプレーを活用した業務用のデジタルサイネージの販売を10月に開始する(ニュースリリース)。この製品は,高いコントラストで美しい映像表現を実現するとともに,曲面でもフィットする大型有機ELディスプレーを使用している。

今回,LGエレクトロニクス・ジャパンと共同で,曲面の55インチ有機ELディスプレーを24(4×6)面(約225型)並べて設置した大型デジタルサイネージを,曲面にフィットする大型デジタルサイネージとして,日本で初めてDNP五反田ビル(東京品川区)のショールームに導入する。

DNPは,この有機ELの大型デジタルサイネージの提供に加え,そこで放映する4K以上の解像度にも対応した高精細な映像コンテンツの制作,映像配信システムの提供など,トータルなサービスを提供する。

DNP五反田ビルでは,DNPが培ってきた撮影技術・編集技術を活かし,曲面の有機ELディスプレー用に新たに編集した高解像度の映像コンテンツを放映,大型曲面ディスプレーの臨場感や没入感を体感できる。

LGエレクトロニクス・ジャパン社の55インチの大型有機ELディスプレーを曲面で活用することで,今までにない意匠性を実現し,アイキャッチ効果を演出できるとともに,デジタルサイネージを見る人の臨場感や没入感を向上させる。

同社は2016年10月を目処に,「DNPマルチサイネージ トールビジョン 有機EL曲面タイプ」を製品化し,大型商業施設やショールーム,公共交通機関,オフィスビルやマンションのエントランスなど,日本市場向けに販売を開始する。

また,有機ELディスプレーの薄型・軽量・高画質・曲面対応という特長を活かし,設置場所やデザインに制限されない,液晶では実現出来なかった利用シーンでのデジタルサイネージの導入運用を,活用提案からスペースデザイン,設置・施工,システム設計,コンテンツ制作,配信・運用,効果測定までトータルで提供する。あわせて,有機ELディスプレーに適した高解像度・高品質な映像コンテンツの制作,販売をしていく。

同社では製品とコンテンツ,関連サービスで2019年度までに20億円の売上を目指すとしている。