2016年度のプリンター出荷金額,前年度比100.5%の6兆3,000億円

矢野経済研究所では,プリンター(出力機器)の世界市場の調査を実施した(ニュースリリース)。

それによれば,2015年度のプリンター世界出荷台数は,メーカー出荷ベースで1億350万台だった。2016年度の同出荷台数は前年度比102.4%の1億600万台と予測する。

2015年度は,日本国内では大手コンビニエンスストアのMFPリプレイス(入れ換え)など大口案件もあったが,中国市場における成長の鈍化や欧州市場での景況感への不安などから世界出荷台数は伸び悩んだ。

2016年度は,2016年6月のdrupa2016の開催影響などから業務用プリンタの新機種が発表・発売されるなど,市場が活気付き,業務用プリンタが市場を牽引していくと予測する。

2015年度のプリンター世界出荷金額は,メーカー出荷ベースで6兆2,675億円だった。業種・業務に特化した,さまざまなプリンターの上市や,ユーザー企業側にデジタル印刷機等で上位機種へのリプレイス(入れ換え)需要が見られることなどから,2016年度の同出荷金額は前年度比100.5%の6兆3,000億円になると予測した。

2015年度のデジタル印刷機世界出荷台数は,メーカー出荷ベースで7万1,165台。2016年度の同出荷台数は前年度比107.3%の7万6,352台と予測する。

2015年度は世界的な景況の影響などを受け、出荷金額は前年度比107.0%にとどまった。しかし需要の裾野拡大によるエントリー(Light-Pro)モデルの導入台数の拡大と,提案型営業強化による高位なモデルへのリプレイス(入れ換え)需要などが期待できることから,2015年度から2019年度までの年平均成長率が7.2%で成長し,2019年度の同出荷台数は9万4,000台に達すると予測する。