NEC,太平洋横断光海底ケーブルの建設を完了

NECは,2014年8月から建設を進めてきた日米を結ぶ総延長約9,000kmの大容量光海底ケーブル敷設プロジェクト「FASTER(ファスター)」を完了し,日米アジアを代表する6社のコンソーシアムに引き渡す(ニュースリリース)。FASTERは2016年6月30日から運用を開始する。

FASTERは,日米間の海底ケーブルとして初めて100Gb/sの最新の光波長多重伝送方式を採用している。また,NECが日米間を単独で敷設する初の光海底ケーブルプロジェクトとなる。

FASTERは,米国オレゴン州と日本の志摩(三重県),千倉(千葉県)の2か所を結び,初期設計容量として60Tb/sの伝送が可能。

FASTERの完成により,オレゴン州をハブに,日本と米国西海岸の主要都市であるロサンゼルス,サンフランシスコ,ポートランド,シアトルへの大容量通信ネットワークが一層拡充される。

さらに,日本からも,東南アジアおよび,アジア近隣諸国を結ぶ他の光海底ケーブルとも接続することにより,今後も増加が予想されるアジア~米州間の通信需要に対応し,日本の通信ハブとしての地位向上に貢献する。

NECは,過去30年以上にわたり海底ケーブルシステム事業を手掛け,地球6周分のべ25万kmを超える敷設実績がある。日米横断ケーブルについては,2010年に敷設された光海底ケーブル「Unity(ユニティ)」を手掛けている。