ブラザー工業は,これまでプリンターや工作機械などで培った同社の技術を生かし,産業用領域強化の新規事業製品第1弾となるレーザーマーカー「LM-2500」を2016年7月27日に発売すると発表した(ニュースリリース)。
新製品のレーザーマーカーは,”家庭用プリンター”感覚で使え,1個単位からレーザー加工が可能なため,電子機器・自動車部品といった金属加工業界はもちろん,ギフトやノベルティなどの多品種少量生産に適している。
また,印字とレーザーマーカー用ラベルのハーフカット(ラベルの印刷面にだけスリットを入れて,裏紙をはがしやすくする機能)が同時(1工程)に可能なのは、新製品のみだとしている。
独自制御のYAGレーザーマーカーは,短パルス高ピークパワー(平均出力5W,ピーク出力25kW以上)のため,金属や樹脂に加えて,熱収縮チューブなどの熱に弱い素材に対しても熱影響が少なく,シャープで美しい印字を実現する。また,バーコード印字のような高い読み取り精度が求められる印字にも適しており,生産性向上に貢献するという。
家庭用プリンター/ミシンなどで培ったノウハウを生かし,直感的な操作で,文字や画像を簡単に編集できる専用ソフトを開発。機器の設置も容易に行なえることに加え,長時間の操作トレーニングや専門知識,熟練技術不要で,誰でも1時間程度の操作説明で,すぐに加工作業を始められる。
通常,レーザー加工装置の生産ラインでは各社で安全対策をとるが,同社は専用エンクロージャーをオプションで提供している。このエンクロージャーを使用することで,特別な安全対策が不要なCLASS1相当になり,作業に集中することが可能。また,レーザーヘッドは防塵・防水の規格であるIP64に準拠しており,粉塵や油の多い生産現場でも安定的に稼動させることができる。