千葉工業大学が開発し,国際宇宙ステーション(ISS)に設置する長期流星観測カメラ「メテオ」を搭載した「アトラスV」ロケットが,3月23日正午過ぎ,アメリカ・フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた(ニュースリリース)。
同大の津田沼キャンパス3階大教室ではパブリックビューイングが行なわれ,約250人が打ち上げ成功を祝った。
メテオとは日本語で流星のこと。流星とは彗星や小惑星から放出された塵の集まりの中を地球が通過する際,塵が大気との摩擦により加熱され発光する現象。観測では,流星の飛跡や明るさから流星塵の大きさを求めたり,回折格子をレンズの前に取付けて分光観測を行ない,流星塵の化学組成を調べる。
「メテオ」は2014年10月末に米国バージニア州NASAワロップス飛行施設より,オービタル・サイエンシズ社(Orbital Sciences Corporation)のシグナス補給船運用3号機(Orb-3)に搭載され,同社で開発したアンタレスロケットで打上げられたが,打上げ直後の爆発により失われた。
同大では予備機を再打上げに向け整備し,2015年6月28日に,スペースX社商用補給機7号機ドラゴン(SpaceX Dragon CRS-7)に搭載され,同社開発のファルコン9ロケットにより国際宇宙ステーションへ打ち上げられる予定だったが,これも打ち上げに失敗。今回,3度目の正直となった。