ウシオ電機は,美容医療化粧品および美容医療機器の開発・製造・販売のサンソリットの全株式を取得し子会社化するため,2016年3月15日付で株式譲渡契約を締結した(ニュースリリース)。
ウシオ電機は1964年の設立以来,光の専門メーカーとしてエレクトロニクス・映像画像などの分野において各種光源および光学装置の開発・製造・販売をグローバルに行なってきた。事業ドメイン拡大のため,2008年には医療機器の製造販売にも進出し,名古屋市立大学との共同開発による紫外線治療器は,スキンケア事業におけるコア製品として,日本およびアジア地域の皮膚科クリニックで採用されている。また,2015年からは医療機関・クリニック専用のスキンケア化粧品ブランド「セアラ」の取り扱いを開始している。
一方サンソリットは,1999年に設立され,日本人の肌に適したケミカルピーリング(AHAピーリング)を開発。形成臨床学会において医師と共同でケミカルピーリングの研究発表を行なうなど,医療機関におけるケミカルピーリングの啓蒙活動に貢献している。「サンソリットメディカルスキンケアシリーズ」のなかでも医師との共同研究等を通じて誕生したピーリング石鹸「サンソリットスキンピールバー®」は,皮膚科のみならず美容皮膚科や美容外科など国内約2,500の医療機関から評価を得ている。
今回の買収により,ウシオ電機はサンソリットが保有するクリニックとの強いチャネルを通じて,美容と医療が融合した美容医療分野に進出し,スキンケア事業の拡大を目指す。また,サンソリットはウシオの海外現地法人を通じ,アジアを中心とする海外市場においてサンソリットブランドを展開することでメディカルスキンケア事業の拡大を図る。