オリンパスは,大腸がんなどの検査・治療に使用される大腸ビデオスコープを,3月1日から国内で販売開始する(ニュースリリース)。
発売する大腸ビデオスコープは,高画質,広い視野,観察対象に近接した場合でもクリアなイメージを実現するなど,観察性能の全体的な向上を目指している。さらに内視鏡の操作性・挿入性の向上と苦痛の低減をサポートする技術を搭載した。
先端部の外径は11.7mm,挿入部分の外径は11.8mm。細径ながらハイビジョンに対応し,高画質と170度の広い視野角を実現した。広範囲の観察ができるので,粘膜に隠れた病変部の発見をサポートする。また,明るくなった「狭帯域光観察(NBI)」との組み合わせにより,病変の早期発見に貢献する。
拡大観察を行うな際,ズームレバーの動きに対しての急な倍率変化を抑制したことで,倍率が合わせやすくなった。また,ズームレバーの位置を最適化し,内視鏡の操作者の手の大きさに関わらず操作がしやすくなった。
操作者の操作性向上や患者の苦痛軽減を目指した3つの技術として,屈曲した形状の大腸でスムーズな挿入を行なえるよう,腸壁にスコープが当たると自然に曲がる「受動湾曲」機能や,大腸の形状や長さによって操作者の手元側の力をより効率的に先端に伝えるための「高伝達挿入部」そして手元で挿入部の硬度を変えられる「硬度可変」機能を搭載した。