日本レーザー,高分解能ナノ秒パルス色素レーザーを販売

日本レーザーは,仏Quantelの高分解能スキャニング・ナノ秒パルス色素レーザー「Q-scan」の取り扱いを開始した(ニュースリリース)。

この製品は,レーザー誘起蛍光法(LIF)からコヒーレント・反ストークス・ラマン分光(CARS)まで多様な分光用途向けに開発された。分光(特に気体)では,特定の物質を高い精度で励起するのに広い波長可変域と高い分解能が求められる。この分野では主にOH,CH,CO,NO基にフォーカスして分析を行ない,これらは波長226,248,281,390nmで励起される。このようなアプリケーションでは簡単に波長を切り替える機能が重要となる。

この製品は非常に精度の高いメカニクスを採用することで,高い絶対波長精度(<10pm)と再現性(<5pm)を獲得している。素早い再構成機能により,再調整無しでグレーティングを変更でき,360~900nmの広範なチューナビリティーを提供する。また卓越した直線性(<2pm)で,スキャン中の高い波長精度を保証。交換が簡単な「プラグ&プレイ」の色素セルと内蔵された非線形結晶のルックアップテーブルで,広い波長域を素早く簡単にスキャンできる。

ポンプレーザーにはQuantel社の「Q-smart」シリーズ パルスYAGレーザーを用いることで,システムの小型化と使い易さをさらに強化できる。より高いエネルギーレベルが必要な場合は同社のYGシリーズとも組合せることができる。

主な特長と仕様配下の通り。
・ 広いスキャン波長域 200-4500nm
・ 高い波長精度,再現性,直線性
・ 高効率で良質のビーム品質
・ ユーザーフレンドリー:色素交換が簡単,非線形結晶のルックアップテーブル内蔵で簡単スキャン,ビーム偏位コンペンセータ搭載
・ Nd:YAGポンプレーザー搭載完全一体型システム
・パルス幅 4-5ns(FWHM with Q-smart 850),8-10ns(FWHM with YG980 series)