セイコーエプソンは,メガネのように装着して使用するウエアラブル情報機器であるスマートグラス「MOVERIO」(モベリオ)の第3世代プラットフォームを開発した(ニュースリリース)。新世代プラットフォームを採用したMOVERIO「BT-300」は,2016年秋の商品化を予定している。
同社は,独自のマイクロディスプレイ技術・光学技術を生かし,2011年11月に当時としては世界初となるスタンドアローン型スマートグラスMOVERIO「BT-100」をコンシューマー用途向けに第1号機として発売している。
2014年6月,第2世代のMOVERIO「BT-200」では各種センサーを搭載,アプリによる映像視聴以外の新しい可能性を創出し,前モデルから大幅に小型・軽量化して商品化。さらに,2015年9月には,業務用途に機能を進化させたスマートヘッドセットMOVERIO Pro(モベリオ プロ)「BT-2000」を投入した。
新世代プラットフォームを採用した「BT-300」の最大の特徴は,MOVERIOシリーズとして初めて,光学エンジンにエプソン独自の0.43型超小型高精細カラーのシリコンOLED(有機EL)ディスプレイを採用したこと。このOLEDディスプレイの高輝度,高コントラストという特長を生かし,従来品のコントラストではできなかったスクリーン感を意識させない映像表現を実現した。解像度はHD(1280×720),コントラストは100,000:1以上。
また,OLEDディスプレイをスマートグラス専用に最適化したことにより,光学レンズの小型化など,一層の軽量化が可能となり,ヘッドセット部の重量を前モデル「BT-200」から約20%削減することにも成功している。
今回,「BT-300」においても,前モデル「BT-200」と同様に,開発者向けにはアプリ開発に必要なSDK(Software Development Kit)の入手ができる「MOVERIO Developer Site」,また,「BT-300」ユーザー向けにアプリを追加して,アプリ専用のダウンロードサイト「MOVERIO Apps Market」を用意する。