コニカミノルタ科学技術振興財団は,光と画像領域の研究に従事する若手研究者を対象に公募した「平成27年度コニカミノルタ画像科学奨励賞」(助成金総額750万円)の受賞者を決定した(ニュースリリース)。
今回の基本テーマは「光と画像領域での新たなる挑戦」で,募集研究テーマは,1. 光と画像に関する材料及びデバイスの研究,2. 光と画像に関するシステム及びソフトウェアの研究,3. 光と画像に関するその他の先端的な研究。応募数は44件だった。
奨励賞(優秀賞)(副賞1件100万円)を受賞したのは以下の3名。
■佐々木 拓哉(ささき たくや)氏 東京大学大学院薬学系研究科 助教
「高感度かつ高速イメージングによる神経軸索の多様な情報演算の解明」
■矢貝 史樹(やがい しき)氏 千葉大学大学院工学研究科 准教授
「準安定集積構造のデザインによる刺激応答性ナノ発光体の開発と応用」
■渡邉 力也(わたなべ りきや)氏 東京大学大学院工学系研究科 助教
「膜タンパク質のための革新的な光学計測デバイスの開発と応用」
その他,奨励賞(副賞1件50万円)を,9名が受賞した。
今回,クロミズム現象や細胞の生体イメージングに関わるテーマで多数の応募があった。その中で,「生体膜の膜輸送体の機能を高感度に計測するデバイス開発」や「神経軸索はアナログ的に電気信号を伝搬するとの仮説を証明する新規イメージング法の開発」など既成概念にとらわれないテーマが選考された。
このような独創的で挑戦的な研究を奨励し,科学技術の発展に貢献することがこの奨励賞の趣旨であるとして,同財団は引き続きこの分野で活躍する人々を支援していくという。