パナソニック,Facebookと光アーカイブを開発

パナソニックは,光ディスクを使ったデータアーカイブシステム「freeze-ray」を米Facebookと連携して開発した(ニュースリリース)。

同社との連携により,パナソニックは世界中のデータセンターにおけるコールドデータ,すなわちアクセス頻度が低いあるいはアクセスされることがないものの長期間保存が必要なデータの保存とアクセスにおいて,高効率で持続可能なシステムへのニーズに応えることができる「freeze-ray」を開発した。

「freeze-ray」は,データセンター運営の経費やエネルギー消費量を削減させることができる。このデータアーカイブソリューションでは,光ディスクシステムの特性である長寿命性,不変性,ドライブの後方互換性,低消費電力,環境変化への耐性などにより,データ完全性の保護とデータセンターのコスト削減を同時に実現する最適なコールドストレージを提供することが可能。

両社はさらに,この数百枚の光ディスクを組み込んだデータアーカイブソリューション「freeze-ray」が拡大することにより,データセンター業界に経済的なメリットをもたらすことができるとしている。

この連携において,パナソニックは主に高密度光学技術,主要装置(光ディスク,ドライブ,関連ロボット),そしてデータセンターでのシステム制御を容易にするライブラリーソフトの開発で貢献している。

Facebookは,データセンターのストレージシステムの設計,配備,管理,整備に関する専門知識の提供という形で「freeze-ray」の開発に協力している。Facebookはさらに,技術面や実際のデータセンターからの広範なフィードバック情報も開発の各段階で提供してきた。

両社は2つの世代で「freeze-ray」ソリューションを検討している。Facebookは現在,同社のデータセンターに第1世代となる100GBのBlu-rayディスクによるアーカイブシステム「freeze-ray」を配備し,2016年後半には第2世代の300GBディスクによるアーカイブシステムをFacebookデータセンターに配備する予定。

両社は,エンドユーザーにとっての利益をさらに高めると同時に,データ産業業界にとっても今以上の便益をもたらす数ペタバイトのコールドストレージアーカイブシステムを実現するために,500GBあるいは1テラバイトというさらに高密度のアーカイブディスクを使用した次世代システムの研究および開発に向け,協力関係を継続していくとしている。