イデアクエスト,赤外線式起床センサーを発売

イデアクエストはNEDO事業の成果を一部活用して,高齢者向け福祉機器である非接触・無拘束ベッド見守りシステム「OWLSIGHT(アウルサイト)」を開発し,製品販売を開始した(ニューリリース)。

「OWLSIGHT」は,NEDO事業で培った赤外線センシング技術を利用したセンサーによりベッド上の被介護者を非接触・無拘束で見守り,被介護者が危険な状態に至った場合に,介護者の端末(スマートフォン)に通報するシステム。

デアクエストは,慶應義塾大学と画像センシングの共同研究に取り組み,OWLSIGHTを開発した。10月27日から製品販売を開始しており,国内・国外を問わず認知症患者や自身で姿勢を直せない筋力が衰えた患者などを対象とする病院や介護施設,在宅に対して,普及を進めていく予定。

今回開発したOWLSIGHTの主な特徴は,以下のとおり。

【1】非接触・無拘束
ベッド枕元側の壁や天井に取り付けるセンサーのみで,ベッド上全体を見守る。非接触のため,センサーのずれ等による誤動作はない。また,被介護者への身体的な負担はなく,普段どおりの生活を送ることができる。

【2】広いダイナミックレンジをもつセンサー
センサーは,被介護者の立ちあがる,柵にもたれるといった大きな動きと,もだえ,ふるえのような小さな動きのどちらも検出可能。姿勢による危険度判定に加え,生体情報を検出できるセンサーにより,布団等の有無によらず,ベッド上に被介護者が不在であることを正しく判定する。

【3】プライバシーに配慮した状況確認
介護者にお持ちいただく端末(スマートフォン)での表示画像は,可視光を使用しない赤外光の輝点画像であるため,被介護者の動作を確認可能でありながらも,個性を識別できない画像であり,被介護者のプライバシーに配慮した見守りが可能。

【4】ログによる履歴確認
被介護者の危険度判断,被介護者の状態を確認できる画像などを,3か月程度ログとして保存する。ログを確認することにより,被介護者が危険姿勢に至るまでの経緯をいつでも確認できる。