JPC,改正特許法/中国知財に関する無料セミナーを開催

日本フォトニクス協議会(JPC)は,企業にとってより大きな意味を持つようになっている知財戦略について,無料セミナー「大きく変わる我が国の特許法と中国知財情報」を11月9日に科学技術館で開催する(ホームページ)。定員は200名。

注目されていた「職務発明制度の見直し」を含む「特許法等の一部を改正する法律案」 が2015年7月3日に成立し,7月10日に公布された。同法は公布から1年以内に施行されることになる。

現在の職務発明制度については,以下の問題が指摘されていた。
①相当の対価を巡る訴訟リスクの高まり
②イノベーションの障害となり得る,二重譲渡及び権利の帰属の不安定性の問題
③知的財産戦略の多様化

今回,主に以下の点が改正される。
●法人帰属
従来の予約承継と異なり,職務発明に関する特許を受ける権利を初めから法人帰属とすることが可能となる。これにより,二重譲渡及び権利帰属の不安定性の問題が解消される。
●インセンティブ付与の法定化
従業員である発明者は,「相当の金銭その他の経済上の利益(相当の利益)」を受ける権利を有することを法定化(現行の対価請求権又はそれと同等の権利を保障)する。
●ガイドライン策定を法定化
経済産業大臣は,インセンティブを決定するための使用者等と従業者等との間で行われる協議の状況等についての指針を定めることを法定化する。これにより発明を奨励,及び訴訟リスクが低減される。
参考:創英国際特許法律事務所HP

知財の世界で今何が起こっているのか,JPCでは光技術者と経営者を対象に「知財戦略分科会」の設立準備を計画し,そのキックオフの講演会として今回の講演会を開催する。当日は今回の改正法について詳細が語られる。その内容は企業経営層だけでなく,現場の技術者にとっても参考になるだろう。

講演内容は「特許法と不正競争防止法の大改正にどう備えるか?」(生越由美氏:東京理科大学専門職大学院教授,弁理士),「中国知財分野で今、何が起こっているか? 」(遠藤誠氏:BLJ法律事務所),の2つが予定されている。

なお,会場は科学技術館(東京北の丸公園内 )で開催する技術展示会「光とレーザーの科学技術フェア」(主催:オプトロニクス社)内に設置される。

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