東芝の車載向け画像認識用プロセッサ,デンソーが採用

東芝の画像認識プロセッサ「Visconti™2(TMPV7506XBG)」が,デンソーの車載用前方監視カメラシステム向けに採用された(ニュースリリース)。なお,同システムを搭載した車両は,今秋から市場に展開される。

今回採用された「Visconti™2」は,カメラからの入力映像を処理し,自動車前方の車線,車両,歩行者,標識などを認識する画像認識プロセッサ。同社独自の画像処理アクセラレータにより,複数のアプリケーションの同時・並列処理と低消費電力動作を実現したことが評価され,採用となった。

同社は,「Visconti™2」の後続製品として,画像処理性能を高める浮動小数点演算ユニット付き「ARM® Cortex®-A9 MP Core」を搭載した「Visconti™3(TMPV7528XBG)」および,独自開発の認識装置により,夜間の歩行者認識などの認識性能において昼間と同等レベルを可能にした「Visconti™4(TMPV7608XBG)」を製品化している。

車載向け半導体市場では,より安全で快適な車社会の実現に向け,先進運転支援システムの重要性がより高まるとともに,将来的には自動運転のニーズが高まっていくことが見込まれている。同社は,今後,自動車の安全性能に関するアセスメントプログラムである「NCAP(New Car Assessment Programme)」に対応し,車両走行の安全を追求する半導体製品を提案していくとしている。