NEC,マレーシアで光海底ケーブルを受注

NECは,マレーシア国内のマレー半島とボルネオ島を結ぶ大容量光海底ケーブル敷設プロジェクト「SKR1M(Sistem Kabel Rakyat 1 Malaysia)」を受注したと発表した(ニュースリリース)。このケーブルの稼働開始は2017年半ばの予定。

受注したのは,マレー半島とボルネオ島の6都市・5区間を結ぶ総延長距離約3,700kmの光海底ケーブルで,マレーシアの大手通信事業者Telekom Malaysia(TM),TT dotCom (TTdC)並びにNECの間で建設請負契約を締結した。また,このケーブルは1波長あたり毎秒100キガビット(100Gb/s)の光波長多重方式に対応しており,建設時の初期容量は毎秒4テラビット(4Tb/s)となる。

現在マレーシアでは,政府主導で国内情報網強化を推進している。今回のケーブルはその一環として建設されるものであり,マレーシアの情報化を加速させる通信基盤として期待されている。

NECは,過去40年以上にわたり海底ケーブルシステム事業を手掛け,地球5周分のべ20万kmを超える敷設実績があり,日本を含むアジア・太平洋地域で強みを有している。

陸上に設置する光伝送端局装置,光海底中継器や光海底ケーブルなどの製造,海洋調査とルート設計,光海底ケーブルシステムの据付・敷設工事,訓練から引渡試験まで,全てをシステムインテグレータとして提供しており,特に,深海8,000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルは,日本で唯一製造可能なNECの子会社であるOCCが担当している。