米コヒレントは,全固体Qスイッチパルスグリーンレーザ「Evolution」シリーズの次世代モデルとして「Revolution」シリーズをリリースした(ニュースリリース)。
新モデルは,より高出力,より高いパフォーマンスと産業レベルの信頼性を提供する。特に,波長527nmで最大平均出力80W,および優れたビームプロファイルで高エネルギーを実現する。
また繰返周波数をシングルショットから10kHzにスムーズに調整でき,オプションで最大40kHzの高繰返し周波数を選択できる。さらに,すべてのモデルが再生増幅器への内蔵や産業応用装置への組込みがし易いコンパクト設計(216mm x 432mm)となっている。
この製品は,共振器内の結晶で周波数を倍増させ,基本波1054nmからグリーン波(527 nm)を出力する全固体Nd:YLFレーザで,最先端のパフォーマンスと産業レベルの信頼性を兼ね備えている。
同社は,長年産業用レーザの製造で培った知見と経験を理科学用レーザの開発に展開している。このレーザも,産業応用で実績のあるスクリーニング法の高加速寿命試験(HALT)と加速ストレス性能試験(HASS)を取り入れ設計及び製造されており,全数を温度サイクル(-40℃~+60℃)でテストし,出荷している。
このモデルは,チタンサファイア再生増幅器の励起光源として理想的で,同社の新ワンボックス型再生増幅器「Astrella」シリーズにも内蔵されている。またその高いパルスエネルギーと優れたビーム質により,半導体ウェハアニーリングなど精密材料加工応用にも適しているとしている。
主な仕様は,波長:527nm,最大平均出力:80W@10kHz,標準パルス繰返周波数レンジ:シングルショット~10kHz。想定するアプリケーションは,チタンサファイア再生増幅器の励起,半導体ウェハーアニーリング,材料加工など。