コニカミノルタは,米国の大手ディスプレイ検査システムメーカRadiant Vision Systems,LLC(Radiant)を買収することで合意したと発表した(ニュースリリース)。
コニカミノルタは,Radiantの全株式を取得する。買収は関係当局の審査を通過することを条件として8月を目途に完了する予定。
コニカミノルタは,ディスプレイ・光源色測定におけるトップメーカとしてのポジションを確保しつつ,関連した成長分野への参入を視野に入れた業容転換を目指している。一方Radiantは,グローバルなディスプレイ検査市場において,顧客の要望に応じてカスタマイズした統合型検査システムを開発・提供するメーカ。
技術的な強みであるCCDベースの色彩計や測色計と画像処理ソフトウェアを組み合わせ,すぐに稼働可能な状態で生産現場へ納品する「ターンキー」方式のソリューションを特長としている。また,システムの高信頼性,使い勝手の良さ,業界トップレベルのサポート・サービスでも評価を受けている。
今回の買収を通じて,コニカミノルタは,産業用材料・機器事業の計測機器分野において,既存の光源色測定領域でRadiantの製品とソリューションを加え,事業基盤を強化する。さらに,将来の成長に向けて,外観検査を含めて自動化・統合化が生産性を向上する製造検査領域への参入に必要な技術力の強化を図る。
また,Radiant社が強みを持つ,高速生産ラインや厳しい要求に確実に対応する外観検査システムと,コニカミノルタが得意とする色測定の独自技術とのシナジーを強化し,今後急成長が見込まれる製造検査領域への参入を推進する。
さらに,Radiant社の拠点を活用し,米国西海岸でのコニカミノルタのプレゼンスを高めるとともに,顧客であるトップメーカとの関係力を一層強めていくとしている。