米コヒレントは,金属やガラス,サファイア,セラミック,誘電体材料等への高精度な微細加工向けソリューションとして,コスト効果の高いフェムト秒レーザの新製品「RAPID FX」をリリースした(ニュースリリース)。
この新製品は,繰返周波数100 kHzにおいて(オプションで200 kHzまで可能),パルス幅900 fs,パルスエネルギー最大100 µJのパフォーマンスを提供する。
また高いビームクオリティ(M²<1.4),パルスオンデマンド機能に加え,高エネルギーのフェムト秒極短パルスにより,加工スピードを犠牲にすることなく,ほとんど熱影響のない,ミクロン単位の精密な加工を実現する。 これらの加工特性に加え,低イニシャルコストと優れた信頼性も両立しており,長期稼働における安定性が求められる多くの産業用アプリケーション向けに適した経済的なモデルとなっている。 アプリケーションとして,主に自動車などの燃料噴射用インジェクションノズルの穴あけや,ディスプレイやスマートフォン製造などにおけるガラス,サファイア基板のスクライビング,ステント等の医療用インプラントの精密形成などの応用を想定している。 主な仕様は以下の通り。中心波長:1030±5 nm,平均出力:≧10W,最大パルスエネルギー:100 µJ @ 100 kHz,パルス幅:<900 fs