東京エレクトロン デバイス(TED)は ,スミックスと液晶パネルなどの成膜工程で発生する薄膜ムラの自動検出アルゴリズムの共同開発に合意したと発表した(ニュースリリース)。
薄膜ムラに対する新たな検出アルゴリズムを搭載したマクロ検査モジュールを両社で開発し,今秋を目処にリリースする。
今回の協業によるマクロ検査モジュールは,従来の目視検査や顕微鏡を使ったミクロ検査と比べ,短時間で高精度な検査結果が得られ,液晶パネルなどの成膜工程での製造品質,検査精度を飛躍的に向上させる。
スミックスはマクロ光学検査の関連特許を4件取得,長年蓄積したノウハウにより,検査対象物ごとに欠陥の検出条件を最適化する技術力を持つ。同社はマクロ光学検査の有用性と可能性を半導体・液晶・ナノインプリント・その他各検査市場に提案し,検査工程の効率化を通して社会に貢献することを目的とし2009年創業した。
同社のマクロ光学検査を導入する事で,工程の品質維持管理に寄与するだけでなく,出荷製品のトレーサビリティを保証する事が可能となる。そのコアとなる技術(OAS Technology)は,散乱光を利用したマクロ光学検査に特化した独自光学系を採用している。
TEDは, 産業機器を中心とする幅広い分野に,回路・基板設計からシステムレベルの設計,量産受託サービスにおよぶトータルサポートをinrevium(インレビアム)ブランドで提供しており,開発力と幅広い販売網を有している。
両社はノウハウを生かし,従来のミクロ検査とは異なる画期的な検出アルゴリズムを搭載したマクロ検査モジュールを市場投入することで,生産ラインにおける製造品質ならびに検査精度の向上に積極的に貢献したいとしている。