NEC,CATV向け2.6GHz直接変調型光送信機を発売

光ファイバによってサービス加入者の宅内に設置される加入者光終端装置V-ONU等に接続され放送・映像信号を効率よく配信するセンタ側システムとなる。
NECとNECマグナスコミュニケーションズは,ケーブルテレビ(CATV)事業者向け光伝送システム「BX9000II」のサブラックに収容できる「2.6GHz直接変調型光送信機ユニット」を開発し,6月3日から販売を開始した(ニュースリリース)。

昨今,CATV事業者では,4K/8Kなど高精細動画の多チャンネル放送等に対応するための,アクセス網の広帯域・高信頼化へのニーズが高まっている。

新製品は従来のHFCシステムの光送信機機能に加えて,FTTH映像配信サービスのセンタ装置として開発された。光ファイバによってサービス加入者の宅内に設置される加入者光終端装置V-ONU等に接続され放送・映像信号を効率よく配信するセンタ側システムとなる。

サブラックに実装するコンパクトなユニットでありながら,光変調度の監視制御など従来機と同等の機能を搭載している。また,4K/8Kの高精細な放送サービスに対応可能な広帯域,高品位の伝送機能も有している。これらの特長により,CATV事業者の伝送路を経済的,効率的,計画的にHFCからFTTHに移行できる。

新製品を収容するBX9000IIサブラックは,9つのスロットを有し,光アンプ,光スイッチ,光受信機,光波長多重型光送信機等を混在実装できる。1台のサブラックには,新製品を最大9台,18ポート搭載可能で,従来機種に比べ約1/2の省スペース化を実現している。

光送信機ユニットは,広帯域高出力仕様により770MHzHFCシステムに加え,光アンプの併用によりBS/CS-IFパススルー対応のFTTHにも適用できる。また,線路冗長に適した光出力2ポートタイプもラインアップし安定した稼働を実現するとしている。更に,RF低入力に対応できるため,既存システムの維持,増強用途にも適している。

NECとNECマグナスコミュニケーションズは,新製品を含めたBX9000IIシリーズについて今後3年間で3億円の出荷を計画している。