オムロン,液晶バックライト事業を強化

オムロンは,国内外で伸長するスマートフォン向け市場に対する中小型液晶用バックライト事業の強化を目的に,今後2年間にわたり,100億円規模の投資を行なうことを決定した(ニュースリリース)。今回の投資は,バックライトユニットの開発・生産能力を高めるための技術人材の投入や高精度な金型の設計・製造,自動化生産体制の強化などを主な対象とするもの。

同社への薄型で高輝度なバックライト供給の期待は高く,拡大するスマートフォン市場における液晶パネルの高精細,薄型化のニーズに対応すべく,技術開発への更なる投資を積極的に行ない,グループ全社の総合力を活かした製品の高品質・高性能化と安定かつ迅速な供給を実現していくとしている。

具体的には,バックライト事業を担うオムロンプレシジョンテクノロジーにグループ全社から50人規模の技術人材を投入し,研究開発と量産化および高度化の基盤となる金型の設計・製造体制の強化,自動化生産の加速に取り組む。

また,新たにOPT三島事業所を開所し,2015年夏以降からハイスペック領域のスマートフォン向けバックライトの金型製造工場として稼働させ,今後の需要の増加に対応する。三島事業所の稼働により,2015年度内に金型の製造能力を拡充し,設計から製造までのリードタイムを大幅に短縮する予定。

また,国内に金型の製造拠点と技術開発機能を集約することで,組み立て工程における自動化を推進し,急速な市場サイクルの変化と加速する製品の薄型化,高精細化に迅速に対応していくとしている。