2010年度からスタートした「次世代素材等レーザー加工技術開発プロジェクト」が5年間の開発期間を終え,参画企業による製品化・事業化へと開発フェーズが移っている。
このプロジェクトは,新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業の一環として,「ファイバレーザによる炭素繊維複合材料(CFRP)加工機技術」,「グリーン固体レーザによるアニール技術」,「レーザによる粉末成型技術」の3つのアプローチで開発に取り組んだ。
NEDOのプロジェクトとしては,「フォトン計測・加工技術の研究開発」以来,約10年ぶりとなるものだが,今回のプロジェクトは国産パワーレーザ技術の開発で国際競争力の再生を目指す役割を担った。
CFRP加工技術では,3mm厚のCFRPに対して1分当たり6mの速度と切断面の高品質加工に取組み,いずれも目標とした数値を達成。レーザアニール技術では高出力光源と500mmのビーム幅で出力が可能な光学系を開発し,これらを導入してのシステム化に取り組んだ。粉末成型技術ではチタン合金の高精度造形に取組み,いずれも目標を達成したという。
今回のプロジェクトで開発された成果はOPIE’15(OPTICS&PHOTONICS International Exhibition2015)のNEDOブース内で公開(ブースNo.J-19)される。なお,本成果の詳細は月刊OPTRONICS 2015年4月号で掲載される。