スペクトラ・フィジックス,LD励起Qスイッチ固体レーザの新機種を発表

スペクトラ・フィジックスは,LD励起Qスイッチ固体レーザの新機種を発表した。一つは「Talon」LD励起Qスイッチ固体レーザのUV 20W出力モデル(ニュースリリース)。

このシリーズは,低コスト,ハイパフォーマンス及び信頼性を兼ね備えたLD励起QスイッチUV及びグリーン固体レーザ。新製品の「Talon 355-20」は,20W以上のUV出力,0~500kHzに及ぶ広域繰返し,優れたビームプロファイルと安定性を,低コストで実現している。

24/7の使用環境においても堅牢で信頼性があり,妥協のないパフォーマンスが要求される微細加工を,最低限のコストで可能にする。PCB切断や穴あけ,半導体,LED及びセラミックスクライビング,フラットパネルディスプレイ,太陽電池セルやガラス等切断・穴あけといった用途に適している。

「Talon」は,20W/15W/12W及び6W以上のUVと,20W以上のグリーンバージョンをラインアップ。It’s in the Box コンセプトデザインを採用したコンパクト設計で,加工機や可動ステージへの搭載が容易。要求に応じた最適なモデルを選択することができる。

もう一つは,世界最小電源一体型LD励起Qスイッチ固体レーザ「Explorer® One」シリーズの532nm帯2モデル(ニュースリリース)。

このモデルは「Explorer One 532-2」と「532-2Y」のグリーン波長帯で,出力平均2Wの2モデル。金属やプラスチックの微細加工やマーキング,PCB製造のレーザダイレクト加工,内部ガラスマーキングだけではなく,薄膜スクラビングなど,その他最小クラスの設置面積や耐久性と動作性を要求される用途に適している。

この製品は,産業用途における最小クラスのサイズと空冷方式により,低コストと装置への組込みの容易さを実現し,既に多くの実績を持つ。今回の532nmモデルの追加により,産業用途において適応範囲を更に広げることになる。

「Explorer One 532-2」はNd:YVO4レーザで,高繰返し周波数が要求されるアプリケーションに適する。一方で,「Explorer One 532-2Y」はNd:YAGレーザで,高パルスエネルギーが要求されるアプリケーションに適する。

「Explorer One 532-2」は,532nm出力2W以上を繰返し周波数50KHzにて出力,繰返し周波数最大300KHzまでのパルスエネルギーをパルス毎にモニタする機構を搭載している。「Explorer One 532-2Y」は,パルスエネルギー200uJ以上を繰返し周波数10KHzにおいて出力両532nmモデル共に,短パルス幅(<15ns),低エネルギーノイズ(<3%)。また,M2も1.1レベルにて出力安定的な加工と高い歩留りを実現する。