NECソリューションイノベータは,対象物の動きに合わせて投影する可動型プロジェクタと3Dセンサによるジェスチャー認識を組み合わせたユーザインタフェースを実装するインタラクティブプロジェクションシステム(Interactive Projection System:IPS)を開発した(ニュースリリース)。
同社は,より自然な形でITを活用できるよう,「直感的に指や手のひらで操作可能なユーザインタフェースを実現し,『何が置いてあるのか』『何を手に持っているのか』などの周辺状況を把握して,状況や動きに適したIT空間の情報を実空間へ写像する」というコンセプトのもと,IPSを開発した。
IPSは,対象物の動きに合わせて投影する可動型プロジェクタと3Dセンサによるジェスチャー認識技術を組み合わせ,プロジェクタから投影した映像を指や手のひらを使って操作できるもの。高輝度・高精細な映像と被写体認識ツールを連携させた追跡投影により,仮想空間でも直感的な操作性を実現する。
例えば,飲食店が提供する映像コンテンツを店内のテーブルの上に投影し,そのテーブルに座った利用者が指や手のひらで操作することが可能。ショールームで複数の汎用プロジェクタを使用してプロジェクションマッピングを行ない,部屋全体を現実的仮想空間体験(Realistic Virtuality Space Experience:REVISE)環境にすることで,使い勝手やデザインの変更など,指や手のひらを使って操作することができる。
また,ホテルやショッピングモールにあるREVISE環境に連携アプリケーションが動作しているスマートフォンやタブレットなどをかざすことにより,シームレスなサービスを受けることができるようになるという。
同社は今後様々な実証実験を重ね,1年以内の提供を開始に向けた機能強化を行なっていくとしている。
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