テクノス,検査物の位置ズレを自動認識するニューロ視覚センサを開発


外観検査システムメーカのテクノスは,検査物の位置ズレを自動認識し,正確に検査することができるニューロ視覚センサ「ブレイン・ニューロ」を開発し,販売を開始した。これにより,既存のコンベアライン上でも位置補正が不要になる(ニュースリリース)。

同社は人間の視覚機能を電子回路化し,画素中を細かく見る自動外観検査システムを製品化しているが,人間が24cmまで近づいてやっと見える0.05mm角の点を,2m離れて1.4mの視野幅の中から,毎分30mのラインで瞬時に見つける高精度を実現している。しかし,これまでは検査物の位置ズレに弱く,コンベアライン上で位置ズレしないような対策が必要だった。

今回,新たに位置補正のための空間解析フィルタに関する技術を開発し,「目のニューロ」から「目と脳のニューロ」へと進化させた。これにより,位置ズレだけでなく,エンボス加工の凹凸やブラインドマーク部分のキズなど地合いの変化にかかわらず,正確な検査を可能にした。価格は最小構成で1,963万円だが,仕様により4,000万~6,000万台。初年度は10台の販売を見込んでいる。