日本電気(NEC)は,アンゴラとブラジルを結ぶ大容量光海底ケーブル敷設プロジェクト「SACS(South Atlantic Cable System,サックス)」の建設請負契約をアンゴラのアンゴラケーブルズ社(Angola Cables,SA)と締結した(ニュースリリース)。この海底ケーブルの稼働開始時期は2016年末の予定。
「SACS」は,アフリカ大陸と南米大陸間を結ぶ南大西洋を横断する世界初の光海底ケーブルシステムであり,同社にとっても大西洋で初めて手掛けるプロジェクトとなる。この海底ケーブルは,アンゴラのサンガノ(Sangano)とブラジルのフォルタレザ(Fortaleza)を結ぶ,総延長約6,200kmの光海底ケーブル。また,一波長あたり毎秒100Gb/sとなる最新の光波長多重伝送方式に対応し,建設時設計容量として毎秒40Tb/sの伝送が可能。
アンゴラは,石油やダイヤモンドなどの豊富な資源を背景とした経済成長に伴い,国際通信が急増している。特に経済大国のブラジルや,ブラジルを経由して米国と最短で結ぶ国際通信ケーブルの整備が求められている。
NECは,陸上に設置する光伝送端局装置・光海底中継器・光海底ケーブルなどの製造,海洋調査とルート設計,光海底ケーブルシステムの据付・敷設工事、訓練から引渡試験まで,全てをシステムインテグレータとして提供していく。
特に,深海8,000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルは,日本で唯一製造可能なNECの関連会社である株式会社OCCが担当する。
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