ニコン,高精度非接触センサ3D計測システムを発売

ニコンは,高速・高精度な非接触3D計測を実現した,高精度非接触センサ3D計測システム「HN-C3030」を,2015年5月上旬発売すると発表した(ニュースリリース)。

製品や部品の高機能化に伴い,複雑な形状を短時間で詳細に測定する需要が高まっている。レーザスキャナによる非接触式の計測は,接触式と比較し,圧倒的なスピードで膨大な情報を得ることが可能。新製品は,高速で高精度な測定と小型化を実現した。大量の測定点データにより,面全体の形状,うねり,摩耗,変形,微小な凹凸などの解析を行なえる。

高速デジタル変換処理により,毎秒約120,000点の高スピードで表面点群のデータを取得する。また,非接触式三次元測定機として世界最高の最大許容球間測定誤差ES,MPE 5μmの高い精度で計測。例えば直径約250mmの自動車用歯車の全歯面形状検査を約5分で完了でき,高スループットを実現する。

測定方向の自由度を高めた新開発のチルトヘッド方式のセンサを採用。レーザスキャナの作動距離は98.6mmと大きく,凹凸のある被検物の測定も可能。最大30kgの被検物まで測定ができる。

また,測定ティーチングファイルの作成や,歯車の解析を簡単に行なうことができるソフトウェア(オプション)を用意。歯車の専門的な分析が可能。装置チャンバ内の温度を一定に保つ温調装置(別売)を接続することにより,生産ラインなど,より現場に近い場所や恒温測定室外での使用も可能となっている。