東大教授の荒川泰彦氏,ICO次期会長に選出

東京大学ナノ量子情報エレクトロニクス研究機構機構長の荒川泰彦氏(=生産技術研究所教授)が,先にスペインのサンチアゴ・デ・コンポステーラで開催された国際光学委員会(International Commission for Optics,略称ICO)第23回総会(General Assembly)で,10月1日からの次期ICO会長に選出された。

任期は3年間。ICOは光学,フォトニクス分野の国際学術連合組織で,1947年創設以来,荒川機構長が日本人として,3人目の会長となる。

ICO総会は3年毎に開催され,第23回総会では,2017年9月に横浜パシフィコで次回総会「第24回ICO総会」を開催することも決議された。総会と並行して開催される国際会議の「ICO-24」(Congress)も,日本学術会議の主催による開催が予定されている。このため,荒川新会長は第24回ICO総会に加え,ICO-24の組織委員長も務めるため,ICO70年の歴史で前例のない2重の責務を担うことになる。

ICOは1947年に創設され,光学およびフォトニクスの分野の進歩と知識の普及のために,さまざまな活動を行なうことを目的とした国際学術連合組織。同組織には53の各国委員会(Territorial Committee)と米国光学会(OSA)などの主要国際学術団体で構成されている。日本では,日本学術会議が対応機関として登録されており,同会議ICO分科会(委員長=荒川泰彦氏)が実際の活動を推進している。

2015年は国際光年(International Year of Light)。さまざまなイベントが世界中で計画されつつあるが,ICOはその推進に向けて中核的組織の一つとなる。日本でも,日本学術会議を中心にして,諸学会等において活動が展開される予定。