シャープが1988年に世界に先駆けて開発した「テレビ用14インチTFT液晶ディスプレイ」が,電気・電子・情報・通信分野における世界最大の学会であるIEEEより『IEEE マイルストーン』に認定された(プレスリリース)。家庭用テレビをブラウン管から液晶に置き換えるなど,液晶産業の発展に大きく貢献したことが評価されたもの。
『IEEE マイルストーン』は,電気・電子・情報・通信分野において,開発から25年以上経過し,地域社会や産業の発展に多大な貢献を果たした技術革新を称える表彰制度。同社における認定は,2005年の「電卓の先駆的開発」,2010年の「太陽電池の商業化および産業化」に続くものであり,同一の個人,団体で3件の認定を受けるのは国内では同社が初めてとなる。
今回認定された「テレビ用14インチTFT液晶ディスプレイ」は,3インチクラスのTFT液晶ディスプレイが主流だった1988年に,ブラウン管テレビに匹敵する画面サイズとフルカラーの高画質表示を実現できることを実証した開発成果。これを契機に,各企業がTFT液晶の技術開発と生産設備への投資を加速させ,TFT液晶産業の黎明期を迎えるきっかけとなった。