平成25年12月,九州大学のOPERAセンター長/カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I2CNER)水素製造研究部門 主任研究者主幹教授の安達千波矢氏が,科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(ERATO型研究)の研究総括として選定され,「ERATO安達分子エキシトン工学プロジェクト」が発足した。この4月から本格的に研究を開始し,研究期間は平成31年3月まで5年間の予定。
プロジェクトは,5つの基礎科学技術(量子化学計算/有機合成化学/デバイス構造設計/プロセス制御/光・電子デバイス物性解析)を基に,分子のエネルギーレベルの制御・励起子(エキシトン)失活過程の制御に取り組み,分子エキシトン工学の学理の確立と,新たな有機エレクトロニクスにおける機能材料の創出,また,未来社会で活用される新しい光デバイスの創出を目指している。
このプロジェクトの発足とその取組を発信するため,平成26年5月23日,九州大学伊都キャンパスにてキックオフミーティングが開催される(プレスリリース)。ノーベル化学賞受賞者の北海道大学名誉教授 鈴木章氏が,有機エレクトロニクスの今後の展開について,有機合成化学の観点から記念講演を行なう。