情報通信研究機構(NICT)は、インペリアル・カレッジ・ロンド、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と共同で、同じ技能レベルの人同士がお互いに触れ合う力を感じながら運動課題を行なうと、素人同士であっても、一人で行う場合よりもうまくでき、さらに上達も早いことを発見した。
力覚インターフェースを使用して、初心者の二人の手先を仮想的なバネで連結し、回転カーソルによるターゲットを追従という同じ運動課題を練習させた。二人はお互いが連結していることは知らされず、「手先に力がかかることがある」とだけ告げられていたが、途中で連結に気付く人はほとんどいなかった。
その結果、一人で練習する場合に比べて、同レベルの初心者に連結された状態の方がうまくカーソルを制御できることがわかった。また、相手が自分より下手であっても、二人で連結されていた方がうまく制御できることがわかり、さらに、学習もよりよく進んだことがわかった。以上の実験結果から、同レベルのパートナーのリアクションが上達の重要な情報源であることが示唆された。
この実験結果は、スポーツ訓練やリハビリ訓練システムに広く応用することが可能であり、また、遠隔での動作訓練にも応用することができる。
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