産総研、単層カーボンナノチューブの量産技術を開発

産業技術総合研究所ナノチューブ応用研究センター流動気相成長CNTチーム研究チーム長の斎藤毅氏らは、単層カーボンナノチューブの製造に関する産総研のシーズ技術(eDIPS法)を名城ナノカーボンに技術移転し、両者の共同研究によりeDIPS法による単層カーボンナノチューブの工業生産プラントを開発し、量産性を実証した。

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今回、開発したeDIPS法による工業生産プラントのさまざまな反応条件を最適化して、これまで名城ナノカーボンで製造販売してきた高品質カーボンナノチューブ製造に比べて100倍の製造スピード向上を実現した。

この成果に基づき、名城ナノカーボンは、国産としては初めて化学気相成長(CVD)法で合成された単層カーボンナノチューブを2014年に上市する予定である。これによって高品質、高純度の試料を大量に研究開発用途の市場に投入できるため、単層カーボンナノチューブの実用化研究が加速されると期待される。

これは民間企業との連携・共同研究開発によって、公的研究機関の研究成果を社会に還元する方法のモデルケースとなるとも考えられる。

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