矢野経済研究所では,国内3D プリンタ市場の調査を実施した。それによると,2012年度の国内3Dプリンタ市場は,数量が1,692台(前年度比265.2%),金額が65億円(同157.6%,いずれも事業者売上高ベース)となった。
主な市場拡大要因としては,2012年度の下期前後から大手メーカをはじめとした新規参入メーカから数十万円程度の低価格機が相次いで発売されたことに加え,マスコミ各社の3Dプリンタブームともいえる過熱報道や特集などにより認知度が極めて向上したことで,一気に市場が拡大した。2013年度の同市場規模は,数量が10,000台(前年度比591.0%),金額は150億円(同230.8%)に拡大すると見込んでいる。
有望分野である教育系用途は大学や高等学校,専門学校などで,主にデザイン確認や研修,訓練などに活用されている。その他,工業・研究系用途や建築系用途,医療・福祉系用途など主要な需要分野でも安定して成長しており,100万円以上の高単価製品を中心に市場形成されている。特に製造業を中心とした試作用途では競争力向上に必要不可欠なアイテムとなってきている。これらを背景に,2016年度の国内3Dプリンタ市場は,数量が20,000台,金額が240億円(いずれも事業者売上高ベース)へ大幅に成長すると予測している。
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