東京工業大学 大学院理工学研究科 特任准教授の坂尻浩一氏,同准教授の戸木田雅利氏,松本英俊氏らのグループは,ナノファイバをエッチングのマスクとして利用することで,簡易かつ安価にフレキシブルな透明電極を作製する方法を考案した。
現在透明電極の主流であるITOは,レアメタルであるインジウムが高価であるばかりでなく,インジウム化合物が有害であること,生産には真空プロセスが必要といった問題も包有しており,より安価で使いやすい代替材料が求められている。
研究グループは,PETフィルム上に,電界紡糸法によってナノファイバのネットワークをランダムに堆積し,熱処理した後にエッチングでナノファイバに覆われていない部分のアルミを落とし,その後,ナノファイバを除去する方法で,ネットワークの線幅500nmのとき,表面抵抗率100Ω sq-1で光を80%以上透過する,実用的かつフレキシブルな透明電極シートの作成に成功した。
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