京都大学 医学研究科特定准教授の真下知士氏のグループは,広島大学理学研究科教授の山本卓氏のグループらとの共同研究により新しい人工ヌクレアーゼ(DNAに結合する部分とDNAを切断する部分を人工的に融合させたタンパク質),Platinum TALENの開発と,これを用いたカエルやラットでの高効率の遺伝子改変(ゲノム編集)に成功した。
研究グループは,これまで使われていた人工ヌクレアーゼのTALENのDNA結合モジュールのアミノ酸配列を改変し,培養細胞における活性評価を行なうことで,高い活性をもったTALEN(Platinum TALEN)の開発に成功した。
また,Platinum TALENを効率的に作製するシステム(Platinum Gate system)を独自に確立。さらに,Platinum TALENを用いて、カエルとラットにおいて50%以上の高い変異導入効率で遺伝子を改変することに成功した。
Platinum TALENを用いたゲノム編集は,iPS細胞などの培養細胞や畜産動物においても効率的に改変可能であることが分かっており,今後,医歯薬学,生物育種等の広範囲の応用研究に利用できると期待される。
詳しくはこちら。