東芝は「垂直磁気記録用CoPt-SiO2グラニュラー媒体の開発」で,電気科学技術奨励会の第61回電気科学技術奨励賞を受賞した。今回の受賞は,垂直磁気記録に最適な磁性材料の研究と量産に適した製造プロセスの開発が評価されたもの。
垂直磁気記録は,1977年に東北大学名誉教授岩崎俊一博士(垂直磁気記録技術の発明などの功績で2010年日本国際賞受賞,2013年文化勲章受章)により原理提案され,2005年に同社が世界に先駆けて1.8型HDDとして製品化した技術。
それまで主流だった面内記録方式に比較して,大幅に記録密度の向上が見込めるとして,提案当時から期待されていたが、発明から実用化までの30年もの研究開発期間の大半は,垂直磁気記録に適した磁性材料の研究開発に費やされた。この研究開発の成果が実用化の鍵となり,2005年に世界初の垂直磁気記録方式HDDの製品化を実現した。
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