東京医歯大、新しい遺伝子改変技術の応用により小さなRNAの欠損マウスの作成に成功

東京医科歯科大学大学院・システム発生・再生医学分野教授の浅原弘嗣氏らは、国立成育医療研究センターとの共同研究で、マウスにおけるマイクロ RNA というタンパクにならない新しいタイプの小さなRNA のプログラムの書き換えを高率に行なうことに成功した。

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研究グループは関節炎において、重要な役割を果たしていることをノックアウトマウスを作成することで見出していた。

しかしマイクロRNAはイントロンという他の遺伝子の中に存在したり、あるいはクラスターという直列で多くのマイクロ RNA が集団を形成していることがあることより、また非常に小さな遺伝子であることから、そのノックアウトマウスの作成はしばしば困難で、マイクロ RNA の医学研究の妨げとなっていた。

今回、研究グループは、植物で発見された遺伝子システムを応用する TALEN という技術によって、短期間でかつ効率よく複数のマイクロ RNA に対するノックアウトマウスを作成することに成功した。この技術を用いて、今まで明らかでなかったマイクロ RNAの病気における役割を、飛躍的に進めることが可能となった。マイクロ RNA がどれほど私たちの健康に関わっているか、関節炎のみでなく、癌、循環器、神経疾患などあらゆる分野で研究が進み、全貌が明らかになることが期待される。

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