九大、従来の定説とは異なるアルミニウムの真の破壊メカニズムを解明

九州大学大学院工学研究院主幹教授の戸田裕之氏らの研究グループは、世界最大のシンクロトロン放射光施設SPring-8での4D観察(4Dとは、3Dに時間軸を加えたもの:3Dでの連続観察)を活用し、アルミニウムの真の破壊メカニズムを解明した。

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一般に、金属は、内部に高密度に存在する微細な粒子がまず破壊し、それによってできた多数の空洞(ボイド)が徐々に成長し、最後にそれらのボイドが相互に連結することで破壊に至る。しかし、SPring-8で得られた4D画像の解析により、アルミニウムの内部には非常に多くの微細なポア(水素が充填された球状の穴)がはじめから存在すること、材料に力が加わるとそれがそのまま成長して連結することで破壊を誘発することがわかった。

この真の破壊メカニズムに基づき材料を設計することで、自動車や航空機といった輸送機器などに用いられる構造用アルミニウムが飛躍的に高度化することが期待される。

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