理化学研究所は、国際農業研究協議グループ(CGIAR)傘下の研究機関であるコロンビアの国際熱帯農業センターと協力し、デンプン原料作物であるキャッサバの17系統間におけるDNA配列の違い(DNA多型)を10,000カ所以上同定した。この数はキャッサバでは最大規模となる。これを解析した結果、ストレス応答や病害耐性に関与する遺伝子とDNA多型との関連性が明らかになった。
共同研究グループは、ゲノム情報に基づいて品種改良を行なうゲノム育種の推進を目的に、キャッサバの17系統間でDNA多型の網羅的探索を行なった。一塩基多型(SNP)や塩基の挿入・欠失といった系統間におけるDNA多型情報は、ゲノム育種にとって有用で、得られた情報と遺伝子機能の関連性を解析した結果、ストレス応答や病害抵抗性に関与する遺伝子とDNA多型との関連性が明らかになった。
また、この研究で得られたすべての情報をデータベース化した「Cassava Online Archive」をインターネット上に公開し、世界の研究者に提供したことで、本研究分野のさらなる加速が期待できる。
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