GEヘルスケア・ジャパン,世界初となる音のしないMRI検査装置を発売

GEヘルスケア・ジャパンは,GEヘルスケア製MRI(磁気共鳴断層撮影装置)に対応した新技術「SILENT SCAN(サイレントスキャン)」を9月10日に発表,「SILENT SCAN」を搭載したMRIの新機種を9月18日より発売する。

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従来のMR装置は検査時に,ドンドンカンカンという工事現場のような騒音が起こる。これは,装置の中にあるコイルが検査中に振動するために発生する音で,検査の種類にもよるが,大きいときには100dB以上の激しい騒音を発していた。これまで,発生する騒音をいかに小さく抑えられるかという「静音化」への試みを実施したMR装置の開発はあったが,「音そのものを発生させない」技術はなかった。

今回GEヘルスケアが開発した「SILENT SCAN」は,今までのMRIと全く違ったデータの取り方を採用,専用の撮像ソフトウェア「Silenz(サイレンツ)」を用いることで,傾斜磁場コイル(Gradient Coil)をほとんど振動させずに,結果として撮像をしていない環境音に対してわずか3dB以下という音量のMRI検査を実現している。このSilenzに用いられる特殊な傾斜磁場波形と,特殊なRF波形を印加する上で必要となるハードウェアが,極めて追従性の高い電源システムと高速に送受信を切り替えるRFスイッチを搭載したコイルであり,「SILENT SCAN」は,これらハードウェア,ソフトウェアが融合した技術と言える。

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