日立ハイテクノロジーズの100%子会社で,分析計測装置を製造販売している日立ハイテクサイエンスは,欧州連合(EU)の有害物質規制(ELV/WEEE/RoHS)等により,自動車や電気電子機器で使用制限されている有害物質を,同社従来機に比べ高速かつ簡単にスクリーニング検査できる蛍光X線分析装置「EA1000VX」を開発し,9月10日から日本国内・海外向けに発売する。価格は900万円。
「EA1000VX」は,同社従来機種に比べ検査時間を1/10と大幅に短縮化し,スループットを大きく向上させた。また新たに搭載した材料判定機能により,主成分に応じて設定する検査条件を装置が自動的に選択するため,測定者のミスを防止し簡便性も向上している。さらに,凹凸のあるサンプルや微小なサンプルでも簡単に位置決めできる工夫や,扉開閉のしやすさなどの操作性を改良し,現場の作業負荷を軽減した。加えて,解析ツールとデータ集中管理機能の強化により,管理スタッフの作業効率も向上した。これらによりスクリーニング検査の全体効率化,コスト削減に大きく貢献する。
RoHS指令の規制対象元素(Cd,Pb,Hg,Br,Cr)以外にも,塩素(Cl)をはじめ,アンチモン(Sb)やスズ(Sn)などの元素の管理にも対応している。
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