リコーとコープ東北サンネット,レーザで書き換え可能なラベルを用いた物流システムの実証実験を開始

生活協同組合連合会 コープ東北サンネット事業連合とリコーは,組合員への共同購入・個人宅配に利用する通い箱に送付先や配送用件を印字した紙ラベルを毎回貼りかえる代わりに,レーザを用いて1,000回書き換えができるメディアを使う「リコーリライタブルレーザシステム」を導入した実証実験を開始する。

組合員から注文される食料品や生活用品を運搬するのに使われている通い箱は,組合員名や配送情報が印字された紙ラベルが配送のたびに新たに貼付され,組合員のもとに届けられる。今回の実証実験は,この通い箱に貼付される紙ラベルの代わりに,通い箱に貼ったまま繰り返し書き換えることができるメディアを活用する。これにより,①ラベルの貼り剥し作業や廃棄作業がなくなる,② 剥がし残りや,糊残りが発生しないので,通い箱の美観を保つことができる,③ ラベル並びにシール裏紙など,廃棄するゴミがなくなり,CO2排出量を約1/10に低減する,などのメリットが見込める。

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運用で使用する「リコーリライタブルレーザシステム」は,約1,000回の書き換えが可能で,非接触で書き換えを行なう新しい印字プロセスを実現したシステム。半導体レーザを用いた,レーザマーカ,レーザ消去機,リライタブル記録メディアから構成されている。従来のリライタブルシステムとの大きな違いとして,①レーザによる非接触記録方式のため,メディアを対象物に貼り付けたまま印字/消去が可能,②印字表示を劣化させる紫外線と酸素を新規材料開発によって高レベルで遮断し,メディアの耐光性を屋外環境にも耐えうるレベルにまで向上,③独自のフォント方式により文字の交点部などの重複印字を回避し,媒体の劣化を抑えて印字/消去耐久性を向上,などの特長がある。

コープ東北サンネットでは,一日約45,000個の通い箱が運用されており,この中のひとつのエリア向けに実証実験を行なう。今回の実験結果を踏まえ,サンネット事業連合は本格運用と,適用範囲拡大に向けた準備を開始する。全面的にこのシステムを運用すると,ラベルゴミ排出量年間約8トンの削減が見こまれる。

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