日本レーザー,高スループットのレーザ加工を実現する高速ラインスキャンエンジンを販売開始

日本レーザーは,オランダNext Scan Technology社製の高速ラインスキャンエンジンの販売を開始した。

日本レーザー

この製品は,一般的な加工用レーザーから超短パルスレーザーまで広くサポートし,ガラス・シリコン・セラミック・薄膜などのレーザーによる材料プロセスを飛躍的に進化させるポリゴンスキャナで,現在一般的に採用されているレーザスキャンヘッドに比べ10~50倍の高速化が可能。また同期コントローラーにより,イメージデータとスキャン結果を完全に一致させることができるという。

また,高速のビーム偏向制御を特長とし,入射されたレーザビームはポリゴンファセットミラーで偏向され,一方向ラージエリアf-θ光学系(特許申請中)で基板上に集光される。この反射f-θシステムは,完全にテレセントリックな直線性の高いシステムで、誤差補正なしでも5μmまでの高い精度を得ることが可能。

さらに独自のSuperSyncTMコントローラにより,レーザビームの位置を制御し,ポリゴンミラーの回転・レーザパルス・対象材料の位置合わせについて各タイミングを微細に同期する。コントローラは高いスポット位置精度を保ったままスキャンを高速化でき,高いスループットを実現する。

システム統合可能なレーザの最小パルス幅は7ps。特に同社が取り扱っているスイスTime-Bandwidth Products社の微細加工用ピコ秒レーザシリーズと組み合わせに適していることから,これらを組み合わせたシステムの提案を行なう計画。高速ラインスキャンエンジンの販売価格は1,025万円~(レーザ別売り)を予定している。