村田製作所,戸田建設,ウシオライティングはともに,次世代病院向けの照明システム「スマートホスピタルライティングシステム」を,埼玉県立がんセンター新病院(埼玉県北足立郡伊奈町)に設置した。2013年2月に3社が同システムの実証実験を開始して以来,実用化されるのは今回が初めて。
「スマートホスピタルライティングシステム」は,無線通信技術を活用した次世代病院向けの照明制御システムで,電池レス無線スイッチや照明制御用Gatewayを用いて手軽にサーカディアン・リズム(生物の約24時間周期で変動する生理現象)照明を実現する。今回,千葉工業大学工学部建築都市環境学科教授の望月悦子氏が現地での光環境を検証し,日照条件が異なる各エリアに適した照明環境を設定した。
照明制御用Gatewayには無線通信モジュールが搭載されており,照明制御,電池レス無線スイッチからの信号受信に使用する。また,Wi-Fi経由で照明制御用Gatewayに内蔵されているウェブサーバにアクセスすることで,専用ソフトウェアをインストールすることなく調光・調色の設定やスケジュールの登録を行なうことができる。具体的には,一日を5つの時間帯に分割し,個別に照明シーンを設定することができる。また,一年を四季に分割し,季節ごとに照明シーンを設定することも可能。
照明シーンの制御を行なうことで省エネ効果も期待され,制御を行なわないLED照明と比較して最大30%のエネルギー削減が見込まれている。
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