ローム,業界トップクラスの高効率を実現した液晶パネル用LEDドライバを開発

ロームは,液晶パネルの低消費電力化に大きく貢献する4chバックライト用LEDドライバ「BD9428」を開発した。液晶パネルで使用される電力のうち,約7割はバックライト部分で占めると言われ,その高効率化は常に大きな課題となっている。近年は急速にLED化が進んでおり,セットにおける設計時間の短縮やコスト軽減のため,バックライト部分のLEDドライバと一次電源部分のAC/DCコンバータを同一基板上に構成し,プラットフォーム化するような要求が増えているが,高耐圧化や大電流対応,発熱対策が課題となっていた。

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今回,高耐圧BiC-DMOSプロセスにより,1チップで従来60VであったLED端子電圧を80Vに高め,最大LED電流も従来の150mA/chを250mA/chまで大電流化することに成功。高耐圧,大電流化の際に発生しやすくなるコイルの音鳴りについては,PWM調光時に電流波形を滑らかにする独自回路を内蔵することで改善するとともに,回路の最適化によりパルス信号が短くても安定動作が可能となっている。

また,特許取得済みの高効率化システムにより,従来の制御方法と比較し,10%以上効率を改善。さらに,DIPパッケージを採用することで,同一基板化の際に課題となっていた放熱対策も容易になった。これらにより,低インチから高インチまで幅広い画面サイズでの使用が可能となり、設計コストの低減や開発時間を大幅に短縮することもできる。

生産拠点は,前工程がローム浜松,後工程がROHM Electronics Philippines, Inc.(フィリピン)となり,9月からサンプル出荷(サンプル価格:200円)を開始し,11月から当面月産20万個の規模で量産を開始する予定。

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