近畿大学と井村屋、小豆煮汁が骨粗鬆症の予防・改善に役立つことを発見

近畿大学農学部講師の伊藤智広氏と井村屋グループの事業会社である井村屋開発部は、これまで進めてきた共同研究の中で、細胞レベルにおいて小豆煮汁中の成分が骨粗鬆症の予防・改善に役立つことを世界で初めて発見した。

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ヒトの骨には、骨を作る細胞(骨芽細胞)と、古くなった骨を壊す細胞(破骨細胞)の2種類の細胞があり、骨粗鬆症とは骨芽細胞に比べ破骨細胞の働きが上回り、骨を壊す作用が強くなるために骨がスカスカ(骨密度低下)になり、もろくなる状態のことを言う。

小豆を原料とする商品を主力としている井村屋は、小豆加工品の製造段階において大量に発生する小豆煮汁に注目し、伊藤氏と共同で研究を行なった。その結果、小豆煮汁から調製したポリフェノール成分を豊富に含む抽出液は、骨芽細胞の分化(細胞が何らかの役割を持つ細胞に変化すること)を活性化、破骨細胞の分化を抑制させることで、骨を作る働きを強め、同時に骨を壊す働きを弱める性質を持つことが判明した。

小豆煮汁は骨粗鬆症の予防・改善に役立つ素材として今後活用できることが期待される。

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