アジレント・テクノロジーは,試料の角度を自動的に変えることで,任意の角度の透過率および反射率を測定することができる多角度可変自動測定分光光度計「Agilent Cary 7000」を発売した。
「Agilent Cary 7000」は同社が展開する分光光度計のハイエンド機種となる製品。多角度可変自動アクセサリーを装備し,試料を回転させる(0~360度)と共に,検出器が移動(10~350度)し,専用ソフトウェアでの制御によって,任意の角度で透過率,反射率を測定する。また,6つの測定モード(①絶対反射②拡散反射③部分拡散反射④透過⑤拡散透過⑥部分拡散透過)をアクセサリーを変えることなく1台で測定できる。
測定波長は紫外(250nm)~近赤外(2500nm)まで。ダイナミックレンジは世界最高となる10 Absとなっている(従来機種は8 Abs)。この広いダイナミックレンジにより,透過率あるいは反射率の高い領域から低い領域まで精度の高いデータの取得が可能となる。
なお,多角度可変自動アクセサリーは,従来機種「Cary 4000/5000/6000i」にも装着することが可能。このアクセサリーのみの販売も行なう。価格は「Agilent Cary 7000」本体が2,100万円。多角度可変自動アクセサリーは750万円となっている。
同社はこの新製品を,レンズやガラスといった光学系材料や,薄膜やコーティング,そして太陽電池やシリコンウェハといった太陽エネルギー分野をターゲットに拡販するとしている。