立教大、DNAを含まない単膜系の細胞小器官に分裂リング(c-Pod)を発見

立教大学理学部特別研究員 (東京大学JSPS特別研究員・新領域創成科学研究科)の井元祐太氏と特定課題研究員の黒岩常祥氏らのチームは、原始紅藻シゾンを使い、そのポストゲノム情報を駆使して、ペルオキシソームの分裂に必須な分裂装置(リング)を世界で初めて発見・単離に成功し、c-Pod (Cyanidioschyzon Peroxisome dividing)リングと命名した。

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ペルオキシソーム(マイクロボディ)は脂質代謝(脂肪・油脂、ステロイド等)と有害な活性酸素除去を行い、すべての生物(細胞)の生存に必須なDNAを含まない単膜系の細胞小器官。ヒトの場合、その形成や増殖に異常があると、脂肪代謝障害などの先天性代謝異常や神経疾患を引き起こす。しかしペルオキシソームの発見以来、半世紀の間、その誕生や増殖のしくみは未解決の問題だった。

こうした知見は、ペルオキシソームの誕生や進化、分裂の分子機構の解明のみならず、医療などへの応用が期待される。

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