富士通研,窒化ガリウムHEMTを用いた小型・高出力なミリ波帯送受信モジュール技術を開発

富士通研究所は,窒化ガリウム(GaN)高電子移動度トランジスタ(HEMT)を用いて,ミリ波帯まで適用可能な,10W出力の送受信モジュール技術を開発した。

従来,ミリ波帯に対応した高出力のモジュールを実現するには,発熱を逃がすために部品ごとにパッケージ化してモジュールを構成する必要があるため小型化が難しく,また,高周波化に伴いモジュール内の端子接続部での損失が増大するため,ミリ波帯まで対応することが困難だった。

無題

今回,発熱を効率よく逃がすヒートシンクを埋め込んだ多層セラミックス技術を用い,モジュール内の端子接続部の損失を低減する独自構造によりミリ波帯まで適用可能な高出力の送受信モジュールを実現した。また,送受信モジュールの大きさを12mm×36mm×3.3 mmと従来のパッケージを組み合わせた場合に比べ1/20以下に小型化した。

この技術により,複数のチップを1つのパッケージに統合できるようになり,レーダ機器や無線通信機器の小型化に貢献する。

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